Vol.9
Tan Yichun 譚 貽駿
試行錯誤を繰り返して打開策を見つけ出す
#01
釣りを始めたきっかけは?
私は台湾出身で2017年に日本に来ました。台湾にいたころは、海に囲まれた釣りに行きやすい環境にいましたが、実は1度も釣りをしたことがありませんでした。
初めて釣りに行ったのは、日本の専門学校に通っていた頃、バイト先の同僚から誘われたライトアジでした。特に釣りに興味があったわけではなかったのですが、せっかく日本に来ているしいろいろなことに挑戦しようと思い、行くことにしました。
事前に動画を見て勉強して臨み、当日初めてアタリを感じて釣り上げた、あの時の感動は今でも覚えています。
その日から道具を買い始め、始発電車に乗って自分でも釣りに行くようになり、ついには釣り業界に就職するまでになりました(笑)。
#02
メモリアルフィッシュは?
初めて釣ったアジの感覚は忘れられませんが、それよりも記憶に残っているのはもっと大きな魚を釣った時でした。初めてのジギングでタチウオジギングに挑戦しました。それまでジグを使った釣りも初めてで、見よう見まねで釣りをしていました。着底してシャクリ始めた瞬間にガツンとしたアタリが!竿が海面に刺さって、どんどんドラグを出されて、「もしかして青物かな?」と思っていました。初めての“大物“とのファイトで心臓バクバクでした。正直言うと少しパニックになっていました(笑)。やっとの思いで上げると、なんとサメ…。
ちょっと残念な結果でしたが、いろいろな初めてが重なって、メモリアルな魚になりました。
#03
仕事が自分の釣りに活きたタイミングは?
常にコンディションが整った道具で釣りをすることができるところです。
会社では開発C/S課でリールの修理を担当しています。自然と「どうすればリールの寿命が延びるか」「どんなメンテナンスをすれば効果的か」を考えてしまいます。特に自分が釣りに行った後には丁寧なメンテナンスを欠かさないようにしています。
いい魚がかかった時に道具の不具合で逃してしまうのって、悔やんでも悔やみきれないですよね。そういうことが無いように道具のケアは怠らないように常に完璧な状態にしています。
#04
釣りをしていて一番「楽しい!」と思える瞬間は?
アタリを感じて掛ける時ですかね。エサを使ったマゴチ釣りが好きで、シーズンになると必ず釣りに行っています。マゴチ釣りは最初のアタリから掛けるまでが長い釣りです。アタっている間ずっとドキドキしますし、合わせをいれた時にズシっと重くなるあの瞬間が大好きです。
#05
釣りにおいて「こだわり」「譲れない」ポイントは?
私のこだわりは「負けず嫌い」なところです。ボウズで帰りたくないという気持ちももちろん強いです。誰かと一緒に釣りに行って、他の人は釣れているのに自分だけ釣れない状況だと、本当に悔しく思います。何が違うか考えて、いろいろな事を試して、時には仲間から話を聞いて、どうにか釣れないかもがくようにしています。それでも釣れなかったら、後日またリベンジするようにしています。魚にも、仲間にも負けたくないので(笑)。
#06
今後、釣りでの目標は?
釣りを始めてまだ5年くらいなので、まずは魚種を増やしたいです。そのためにはいろいろな釣り方も経験する必要があると思います。
いつか台湾の友人が日本に釣りに来た時に自信をもって案内できるように、これからもたくさん挑戦して、経験していきたいですね。
#07
どこでも何日でも釣りに行けるとしたらどこに行きますか?
ハワイです!実は少し前に新婚旅行でハワイに行きました。その時は奥さんもいたので釣りをしませんでしたが、現地でたくさんの人が釣りをしたりBBQをしたり楽しんでいるのを見ました。それを見た時にいつか自分も南国で釣りをしながらゆっくりしたいと思いました。
#01
今の仕事はどんなことをしていますか?
企画営業部 開発C/S課でリールの修理を担当しています。テイルウォークやアルファタックル、マーフィックスの修理やオーバーホール、修理に関するお客様からの問い合わせメールの対応などが主な業務です。
お客様からお預かりしたリールを迅速に、そして完璧な状態でお返しするのが、自分の仕事です。
#02
エイテックで働く魅力は?
一番の魅力は釣りバカがたくさんいることです。釣りに行きたい時、誘えば必ず誰かが一緒に来てくれる仲間がいることが魅力です。
また、会社の福利厚生も魅力の一つで、釣行費のサポートもあり釣り人にうれしいことが多いですね。
#03
釣りが仕事に活きたタイミングは?
釣りも仕事も「試行錯誤を繰り返して打開策を見つけ出す」という点で共通していると思います。例えば、修理品の異音のするリールの修理をするとき、一つ一つパーツをチェックして原因を突き止めていきます。やっていることは釣りと似ていて、一つ一つルアーを変えてアクションを変えて、すべてが揃ったときに釣れるのと同じことですよね。
リールの修理も原因を見つけて治った時は、釣りの時と同じような「達成感」があります。
#04
仕事をしていて一番「楽しい!」と思える瞬間は?
私の業務上、直接お客様と会話する機会は多くないですが、時々修理品を受け取ったお客様からお礼のお電話を頂いたり、修理したリールでの釣果報告のメールを頂いたりすることがあります。お客様からのそういった連絡を頂いたときに、この仕事をしていてよかったと思えます。
#05
仕事において「こだわり」「譲れない」ポイントは?
私のこだわりは、ミスなく修理品をお客様の元にお届けする事です。
私も釣り人なので、お客様が道具の不具合で釣りができなかった時や、魚を逃してしまった時の気持ちが痛いほど理解できます。自分自身もそういった経験もあります。だからこそ、一つ一つ修理品を丁寧に確認してからお返しすることを徹底しています。
#06
今後、エイテックでの目標は?
当たり前ですが、これからもミスなく修理をすることです。
その他だと、開発や映像関係の仕事にもチャレンジしていきたいと思っています。趣味から何か会社に貢献できるようになれば嬉しいと思います。
#07
なんでも好きな釣具を作れるとしたら?
メンテナンスアラート付きのリールとかあったらいいなと思います。
エアコンや洗濯機など最近の家電には、一定の時間やセンサーによってメンテナンス時期が来たらお知らせする機能がありますよね。リールにも同じような機能があれば、破損を未然に防ぐことができると思います。